華氏911

見ながら欝に。
爆撃にやられ腕から骨が見えている子ども。手足を失った兵隊。戦意を低下させるから見せないというが,そういう現実が存在しないことにして戦争の正当性をうたっても空しいのではないか。
戦争特別法についても,ムーアの主張する通りならば,まだまだその法律が必要とはいえない。
ムーアは,戦争を完全に否定しているわけではない。戦争に行くしかない人々の犠牲でこの国が成り立つことを述べ,ならば戦争を最小限に抑えるべきではないか,その人たちに顔向けできる戦争をと主張している。
しかし改めて考えてみれば,米国ではこのような映画が作れて,ヒットしている。ケリーとブッシュの支持率は拮抗しているという。アメリカ自体がいろいろな可能性を秘めていることは今も変わりないのかもしれない。