「ある隊士の切腹」

かつては坂本龍馬が銃を人に向けて撃たないのはなんか理想主義過ぎるように思えていたが,このドラマの望月亀弥太や山南の死を龍馬が見てきたと思うと,人の死を避けたいのはわかるように思えた。
今回は歴史の流れるよりも単発ドラマのような展開。大倉孝二のトボケた味が,逆に河合耆三郎の人間くささと悲運にリアリティを出していた。あんな風に死なれたら親族はたまらないだろうと思うが,実際激怒したのですな…。介錯の失敗も事実だったそうで,大倉孝二自身もそのような死を評価していたが,私も同感だ。ここまでの悲運であっさり死ねるかというんだ。
武田は土方にしてみれば卑劣漢であるが,河合も彼の努力を理解はしていた。命と引き換えにはしたくなかっただろうけど。仲間を庇い口を割らざるは天晴れであるとか源さんにとりなしてほしかったなぁ…。
しかし,「一切の例外を認めない」という言葉はやはり隊士の重要度で微妙にルール変わってる気がしてならないので「えー」と思う。