第3回

洗濯物や南瓜で戦う於継と加恵。原作にはここらへんの描写はなかったはず…。というのは,それらのことがふっとぶような事件が起こるからで…。
於勝に乳がんが出る。原作では「癌」を「岩」と書いていて治療することが出来なかった当時,癌が進むだけ進んでしまって腫れあがった状態をいかにもあらわしているようだなと思ったのであった。死ぬことがわかっていても時間があるつらさ。苦しんでただ死ぬだけならば,兄の人体実験に使って欲しいという於勝。しかし青洲には死のために医術を使うことは出来ない。苦しみぬく於勝に献身的に仕える加恵。そうしてなくてはならない存在へ,家の柱へとなっていくのだなぁ。
於勝の死に何かを決意する於継。於継の怒りに驚愕する和久井映見は素敵だなぁ…。
深夜の夫婦の部屋へ訪れる非礼?を咎めたい気持ちの加恵だが,於継は人体実験を申し出る。そこで「フツー身の回りにいれば気づく。気がつかないのはアホ」というところがさすがだ…。言い合いを青洲は収めるが,引く気がない於継は実験させることをついに青洲に約束させる。嫁姑の闘いがついに命がけになってきました……。
死ぬかもしれない実験に身を捧げる直前に「青洲の弟を跡継ぎに」という於継もさすが。かちんとくるが加恵は於継の身を心配する。が,じきに青洲が毒消し入りの薬を与えたことを知り「してやったり」の表情の加恵。
だが,弟子たちに於継が実験を言いふらすことで加恵はそこで収めることが出来ず,自分には本当の実験をと申し出る。結果的には無害だったとはいえ,於継が死を賭して実験にのぞんだのは間違いないのだ。単なる酒ではなく麻酔薬の毒消し入りを飲ませたのが本当は実験をさせたがっていたのだ,と見抜く加恵はすごい。