BS世界のドキュメンタリー「無差別爆撃の歴史」(後編)− ドイツの都市は破滅した −

前編は部分的に見た。
少なくとも被害という点でドイツに起こったことは日本にも起こったんだろうなと思う。炭化した人の映像や,逃げまどう人々の描写。
ヴォネガットは直接の表現を避けた*1けど,でも基本的なことは客観的な視点のドキュメンタリーを見なければわかり得なかった感じだ。
「どうしてエムデンを。酪農場しかなかったのに」というドイツの老婦人の言葉が「どうして広島に,長崎に」という言葉に聞こえるし,「飛行機の弾薬が尽きたら体当たり覚悟で」という言葉にも日本と共通したものを感じる。でも,共通しているのはかつての日本とだけじゃないのかもしれない。

*1:ちなみにスローターハウス5ではビリーがビデオを見ていると映像が逆回しになって,焦土に緑が戻り,爆撃機が爆弾を回収して母国に戻り…というくだりが好きだ。ユーモアというより感傷的なだけなシーンだけど。